Life in Bloom

カナダ在住、おうちごはん率の高い日韓夫婦です。

アカデミー賞『パラサイト』作品賞受賞スピーチをしたのは韓国投資家の女性だった

昨夜はアカデミー賞の授賞式をテレビで観ました。出演者や製作者のスピーチやプレゼンターの紹介を楽しみましたが、4部門で受賞した韓国映画『パラサイト』の大快挙は凄かったですね。

ボン・ジュンホ監督のユーモアある英語スピーチ

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特に『パラサイト』の監督ボン・ジュンホは、さすがユーモアに定評のある人というだけあって、スピーチで会場を沸かせていました。

大切なところは通訳を介して話をしていましたが、英語で話したことで会場との距離を近くさせたと感じる場面があり、自分の言葉で英語で発信することの大切さを深く感じました。

印象に残った彼の言葉の一つとして、『I'm gladly ready to drink!』(喜んでお酒を飲む準備ができました)というものがありますが、これに会場も大笑いでした。お酒のネタは世界共通で、簡単で、わかりやすい言葉選びも良かったと思います。

他にも、映画作りの全てを彼の作品から学んだと巨匠マーティン・スコセッシを称える場面はとてもエモーショナルで、私もジーンときましたし、他の錚々たる監督陣に敬意を払う様にも全く嫌味を感じさせないのもすごく、あの瞬間、彼は一気にハリウッドを味方につけたように感じました。

作品賞受賞スピーチで監督がスピーチしない

ということで、 アカデミー作品賞の発表があった時も彼のスピーチを期待していたんですが、蓋を開けてみると、監督ではなく小柄でやや年配の女性がスピーチをしていました。

って、この人だれ〜?

作家さんなのかな?って思ったのですが、脚本家だったら名前が出そうだし、、、。英語でスピーチしてるのは素晴らしいことですが、監督がスピーチをしていないことに違和感、そして、周りの出演者たちが何となくニヤニヤしているような、不思議な雰囲気に包まれているように感じてしまったことにも違和感でした。

 

 

スピーチをした女性は韓国の投資家

韓国SBSニュースによると、何とこの女性は韓国の投資家で、CJ※副会長イ・ミギョンさんであることがわかりました。その彼女にスポットライトを当てスピーチを促すように推薦したのは、トム・ハンクスやシャーリーズ・セロンらオスカー受賞者だったそうで、彼女のハリウッドでの大物感を漂わせています。

※CJは韓国のエンターテイメイント・食品などの財閥で、サムソンから派生した会社です。イ氏はサムソン創始者の孫。確かサムソンの長男が興した会社がCJだったと思います。  

製作費135億ウォン、宣伝費数百ウォン

また、映画『パラサイト』を受賞させるにあたって、製作費が135億ウォンなのに対し、数百億ウォンをかけてハリウッド内やメディアを使って映画を宣伝したそうで、その仕掛け人がCJ副会長である彼女だったというわけです。

確かに、現在住んでいるカナダ現地のテレビでも毎日のように『パラサイト』のCMは流れていましたし、その影響なのか保守的と呼ばれる我が土地でも映画の話題が挙がることがあり、今までのアジア映画との評価の差に驚きがありました。

結果的に、彼女の惜しみのない支援と根回しが功を奏したわけですが、そう言った大人の事情を知らずにスピーチを見た私は、彼女がスピーチをすることにただただ違和感を感じてしまいました。 

おわりに

記事内では、CJ資本が絡んでいると書かれており、読者の反応も様々でした。素晴らしい映画なのはもちろんのこと、外国映画初の作品賞を受賞したことは同じアジア人としても嬉しいことですが、一方で、韓国の方々も投資家の女性がスピーチをしたことには違和感を感じた人も多いようで、私の感じた違和感を共感してくれている人たちの声にやや安心してしまいました。個人的には、やっぱり作品賞のスピーチもボン・ジュンホ監督にしていただきたかったです。

 

参照元(韓国語):[취재파일] 기생충 쾌거 뒤엔 CJ 자본의 힘이… 출처 : SBS 뉴스  

 

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