Life in Bloom

英語赤点組だった私がカナダで永住権を取得(PNP)。Life in Bloom(人生真っ盛り)という意識で生活するカナダ生活と在住歴のある韓国話をお届けします。

海外でのカルチャーショック:学費、学生ローンについての考え方の違い

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海外に出て以来、私にとっての一番のカルチャーショックと言えば、大学機関の学費を自分で出す人が非常に多いってことです。

日本で学生をしていた頃は、大学や短大、専門学校等の学生ローンを自分で支払っていた人って、周りではごく少数派だったような記憶があります。

子どもが生まれるとすぐに、子供の将来のために学資保険に加入することを含め貯蓄を始める親が多数派で、暗黙の了解のようなものでもあるような気がします。

でも、これってアジアの文化だったのねって、北米との価値観の違いを知り目からウロコでした。

北米では、学費のためにアルバイトを必死にしたり、学生ローンを組んで何年もかけて返済する学生が非常に多いです。

今回は、最近周りで聞いた話をもとに、学生ローンに対しての考え方の違いについて書いてみようと思います。

 

平均的な学生は37,172ドルの学生ローン債務がある 

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ググってみると、卒業後も学生ローン返済のためにStudent Debt crisis(学生債務危機)に陥る人が多いなんてことが沢山書かれています。

Forbesの記事によると、

The average student in the Class of 2016 has $37,172 in student loan debt. 

2016年、平均的な(アメリカの)学生は37,172ドルの学生ローン債務を持っています。

と書かれていて、2018年の最新の学生ローン債務統計ではA $1.5 Trillion Crisis(1.5兆米ドルの危機)なんてタイトルがつけられています。

 

バイト先の同僚男子「俺、23才にして借金$70,000もあるよ」

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辞めてしまったホテルのバイト先には、某4大でダブルメジャーを取っていた学生がいました。

彼は夏前に大学を卒業したばかりですが、新卒入社が難しいと言われる北米ですでに大学機関でのオフィスジョブをゲットし勤務しています。

なのにもかかわらず「お金が必要なんだ」が口癖でした。

彼は本来のバンケット業務だけではなく、お呼びがかかればヘルプとしてVIPラウンジでの業務や、メインレストランでのお手伝い、時にはハウスキーピング部門でのハウスマン(ゲストルームに必要なものを届ける)もして働いています。

なんでそんなにお金が必要なんだろう?と疑問に思っていたのですが、彼がいきなり「俺、23才にして借金$70,000もあるよ」と言ってくれたことで理解できました。

4年制大学での1年間の学費は州や専攻にもよるけど平均して$10,000程度(ローカル、永住者の価格)で、$10,000弱×4年がダブルメジャーのために倍額になる。ということは、$70,000のDEBTは十分ありえるどころか、彼のメジャーの1つがやや学費高めなことを考えると、2つの専攻で互換性のある物が差し引かれていると仮定しても、むしろ返済しはじめてるんじゃない?っていう額であることがわかりました。

ところで、彼の親はオンタリオ出身で、少し前に故郷のオンタリオへ帰ってしまいました。

なんだか冷たいような気もするけれど、19歳ごろで独立してシェアハウスなんかに住み始める人が多いカナダ人。23歳の彼はもう立派な大人なので、親御さんは十分役割を果たしたという考えになるようです。

 

19歳の息子のパパ「親としての責任は果たした」

数学クラスに19歳の息子さんがいるパパがいました。彼も「息子はもう19歳で親としての責任は果たした。これからは俺も好きなように生きるんだ。だから、学校に戻って違うことを学んでみたい」と言っていました。

息子さんは年明けから学校に通うべく、現在はアルバイトをして学費を貯めているとのことです。

何歳からでも学べるというのは素晴らしいことですし、彼の勇気もすごいと思います。

今となっては、彼側(クラスメートで仲良かった)の立場に立って同調もできるけれど、はじめの頃の私が聞いていたなら衝撃で固まってしまったかもしれません。

 

金銭的な理由から今年の入学を見送ったクラスメート

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数学のクラスには、ほかにもなんと週7日働きながら勉強している子がいました。彼女はカナダのフランス語圏から来た子で、若いこともあり仕事は最低賃金で働いているということでした。

会う度に、「ご存知の通り週7でフルタイムで働いてるし、たまにオーバーワークして、宿題やって、勉強して、学校も行って、全然寝てないの。私にはソーシャルライフがないわ」という話を永遠と聞かされていたのですが、「金銭的な理由から今年の入学を見送ったの」と告白してきた日はさすがに強いショックを受けました。

18,19歳になると、実家住まいでも家に家賃を入れ始めるローカルの人は多いです。彼女もかなり遠くに住んでいながら毎月$500の家賃を親に支払っていて、他に食費等すべて自分でやりくりしているとのことでした。

実家住まいだけど、親は大家さんみたいなもので、完全に家庭内で独立しているような形で生活しているそうです。

ほとんどの学生が数学のアップグレーディングクラス終了後、秋もしくは年明け入学予定の生徒ばかりだったので、この話を聞いた時にクラス内は静まり返りました。働きながら、学費を貯めている生徒はほかにもいましたが、学生ローンを借りる予定の人ばかりだったので、諦めてしまうというのはローカルにとっても衝撃的だったのかもしれません。

黙りこくってしまうのも悪いと思ったので「学生ローンを借りるのはどうなのかな?」と聞いてみたのですが、彼女は「学生ローンを借りたところで、生活費や他にかかる経費は自分で用意しないといけないから、やっぱり今年の入学は無理なの」と力なく答えてくれました。条件付きで入学許可をもらっていたものもキャンセルしたそうです。

学生ローンは、何となく全部をカバーできるものだと思い込んでいたので、無知な自分を恥じました。

ストレートに学校へ入ることが大事なわけではないけれど、「Are you ready for the main program?」と聞いてきた時の切なげな彼女の表情が忘れられません。

 

中国人の母「うちの子、4大に通ってるから働かないとね」

かたや、こちらは以前の職場にいた中国人の女性の話です。勤務歴26年だと言ってたと思いますが、カナダ歴が長いだけあってザ・中国人っぽくはなく、ややローカルっぽさを感じさせてくれる大ベテランのおネエサンでした。よく気が利き、ユーモアに長け、優しくもしてくれました。同僚に東アジア人が極端に少ないこともあり、彼女への親近感もありました。

彼女はフルタイムで働いていて、勤続年数も長いため基本時給はかなり昇給しているハズ。なのにもかかわらず、他の高級ブティックホテルでもパートタイムの仕事を持っているというのだから、話を聞いて顎が外れそうなほど驚愕しました。

思わず「なんでそんなにもお金が必要なの?」という表情をしてしまったのかもしれません。こちらからは何も聞かなかったけれど、彼女が察して「うちの子、4大に通ってるから頑張って私が働かないとねっ」と答えてくれました。

この差です!

彼女の場合は、親が子供のためにお金を作るのは当たり前。自分が頑張れば良いので、学生ローンなどを組まずに、子どもには勉学に専念してほしいってことらしいです。

 

おわりに

学費を支払うことや学生ローンに対しての考え方の違いってのが、今のところ私にとって一番のカルチャーショックです。

カナダ生活を通して、北米では若いうちから自分でお金の管理をする習慣をつけさせるためだとか、責任能力を養わせるためお金のありがたみをわからせるためっていうのが定説だということを知りました。

確かに、カナダの語学学校(ESL/EAP)では「学生がパートタイムジョブを持つことに賛成か反対か?」について、何度もディベートやライティングをしました。このような機会を度々持つことで、早い段階から学校を通して自分で考える力が少しずつ養われていくのでしょう。クリティカル・シンキング力の高いカナダ人たちはどうりで若くてもしっかりしている人が多い印象があります。

カナダ生活も数年経ち、今ではだいぶ彼らの学生ローンに対する考え方について納得も理解もできるようになってきましたが、はじめの頃は相当な衝撃を受けました。ということで、今回は海外での一番のカルチャーショック「学費、学生ローンについての考え方の違い」について書いてみました。