Life in Bloom

英語赤点組だった私がカナダで永住権を取得(PNP)。Life in Bloom(人生真っ盛り)という意識で生活するカナダ生活と在住歴のある韓国話をお届けします。

本職薬剤師の同僚は薬をすすめなかった コート預かり所(バイト)での会話

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 先日、舞踏会ディナーなるイベントにバイトで入った。

参加者は主に年配のカップルで、女性は品のある大きなシルエットのロングドレス、男性はスーツに蝶ネクタイという正装をして参加していた。(燕尾服ではなかったと思う)

その日、新人の私は、コート預かり所と舞踏会会場内でのサービングの両方を担当した。

これは主にコート預かり所での話。

 

 

こういった場所で働けることでの良いこと 

 こういった場所で働けることでの良いことの1つに、上流階級だとか特権階級だとか、もしくは甚だしく成功した人たちと、ごく自然に触れ合える機会があるということだ。もちろんただのスタッフとしてなのだけど、北米の人たちは気さくであることが多く、普通に世間話をしたり面白いジョークで笑わそうとしてくれる人なんかもいる。特に、ハイソサエティーの人たちは常に人間力を四方から判断される立場にいるため、あからさまにネガティブな態度をしてくることはあまりない。言語に不安にある自分としては、それだけでももう十分に、非常にありがたい環境で働けていると考えている。

 

本職薬剤師の女性とコート預かり所を少し担当

 今回は開場前にコート預かり所を少し担当したのだけど、パートナーが本職薬剤師の女性だった。彼女には薬剤師という本職があり、こちらのバイトには暇つぶしできている。もとい、彼女曰く「仕事では毎日病気の人にしか会えないから、健康で健全な人や普通の人と話す機会がほしい」ということで、たまに就業後にこちらで働くことを楽しみにしているようだ。

 

彼女のルーツと性格

 彼女は生まれも育ちもこちらのカナダ人だけど、ルーツがアフリカ系インド人ということだからなのか、かなりダイレクトな性格をしている。(なんというのが正解か?タンザニアかなんかで長いことビジネスをしていたインドファミリーで数代前にカナダへ移民したとのこと。/アフリカ系インディアンの移民って結構多い印象)

 姉妹の1人が車関係の仕事で愛知県に数年いたことがあるらしく、彼女もその影響なのか親日家であるよう。そのおかげで、このあたりではめずらしいらしい日本人である私がバイトに入ったことを大いに歓迎してくれて、可愛がってくれている(ように思う)。

 彼女のダイレクトな性格から、たまにドキッとする発言をされることもあるけれど、反対に言えば、裏表のない性格ということで付き合いやすいようにも感じる。彼女が笑っている時は彼女は確実にハッピーで、怒っている時は怒りを言葉や表現で出すため、裏でどうのこうのということはない。

 

薬とは

 実はつい最近こちらでファミリードクター※を得たのだけど、その話をしたら彼女が驚いていた。(彼女:以下S)

S「え、3年もこの町にいて、ファミリードクターが今までいなかったの?」

私「だって健康だもの。それに、基本的に西洋医は信頼していないのよ。東洋医学的な考えが好きで、好んでたまに通っている漢方医院はあるけど。」と言ったら、彼女がこう言った。

S「私も好きじゃないわ。だいたい薬なんてものは、薬が何なのかを知らない人のためにあるのよ」

表情を変えずにいう彼女に、思わず笑ってしまった。

(胡散臭い健康法が大好きなので、薬が人を殺す説などといった記事や本を読み漁っていた時期があるけど、まさか薬剤師が言うとは・・)

彼女は何でもないことであるかのように、平然と口直しにハーバルティー(シナモンの匂い)を飲んでいる。

言葉と行動とのコントラストが一層笑いを引き出した。

私「えー薬剤師の言うことぉ?!笑 そう言ってくれるのは好きだけど。」

S「◯◯、ダメ! ▲▲、ダメ! そして❏❏もダーメ!」(3点とも薬の名前)

私「笑 笑 笑」

S「一番良いのは、結局ジンジャー。そして、時にレモンよ。ほら」

(と言って、レモン入りのハーブティーを見せてきた。)

私「うけるー!私もホリスティックとかの考えって大好きだから、あなたの意見こそ、正しい医療従事者の意見だと思う!」と言ったら、Sはちょっと喜んだ表情をしてくれた。

 海外で出会う人々の中には、なぜだか薬剤師の人が多いような気がするのだけど、こんなことを言う薬剤師はさすがに彼女が初めてで衝撃を受けた。

 この間、ゲストが来ればもちろんコート等の預かりをしていたが、クローク業務はだいぶ落ち着いてきていた。

(※単なる茶飲み話であり、彼女の正式なコメントや声明ではありません。) 

 

ファミリードクター※とは

 カナダの医療制度は日本とはかなり違っていて、医者は主にプライマリードクターと専門医(スペシャリスト)に分かれている。 プライマリードクターとは最初に診察してくれるドクターのことで、 ファミリードクター(FD)とかジェネラルフィジシャン(GP)と呼ばれている。 一度ファミリードクターに診てもらい、そこからさらにスペシャリストへと紹介されるというシステムで、 直接スペシャリストの元へ駆け込むということはできない。

 

色んなゲストが来るクローク

 新たなゲストが来たのでSと私は笑顔で対応し、会話好きのゲストとはスモールトークも喜んでした。

今宵の大抵の紳士たちは何かの冗談を言い、淑女たちは雪だったために外履き用の靴の預かりも頼んできた。自分のバリーのローファーを旦那のスニーカーの中にねじ込んだり、マックスマーラーのコートを旦那のコートの中に重ねて預けたり。一方自分は、高級ブランドの外用カバンの預かりを頼まれたり。

さすがに「重いからこれも一緒にお願いしていいかしら?」と高級時計を預かってとお願いされたのは、「貴重品の預かりは責任が持てませんので・・」とお断りしたけれど、彼女らの物はカバンも当然高級品なので、どこからが預かりOKでNOなのかボーダーラインがよくわからない。(貴重品の預かりはお断りするマニュアルがある)

 それからしばらくして、会場でのサービングのために自分は場所を移動した。

 今思い起こすと、最後に対応した老紳士が胸にしていたピンバッチは、フリーメイソンのシンボルだった気がする。天秤みたいなシンボルマークで、だからと言って弁護士さんの天秤マークとは違ったような。いや、彼の雰囲気的なものか、そうであってほしい私の願望なのかもしれない。

 

おわりに

 舞踏会は大成功だった(と主催者の方が言ってくれた)。演劇はなかったけど、オペラを何曲か聞けたのも得した気分。

が、ディナーサービングでフランスとイタリアのワインを2種類ずつ出した時に、「これはフランスのどこの誰の畑なの?」とか「何のブドウなの?」などと、細かいことを聞いてきた人が数人いて困った。

知るかいなっ!

他にも、「BC州産のワインはやめてね!」と、沢山のゲストに冗談で言われ、ケラケラ笑われる。

出来上がちゃってるね、君たち。

こういう時、若く見えるらしい明らかな移民は対応が楽なので、マイノリティーである恩恵に預かれる。(一方、カナダ人の同僚数人は、同じような質問やコメントへの対応にかなり困っていた。(裏で))

 この職場、毎日色んな気づきや学びがあるとともに、自分にとってはワクワクもドキドキあるから楽しい。