会社主催の従業員パーティーは、楽しい夜となった。
とはいっても、自分はバイトとして普通に働いたのだけど。
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年一恒例:会社主催の従業員向けパーティー
年に一度行われる、会社主催の従業員向けパーティーがあった。
通常は年末に行われるところがほとんどだと思うけど、うちの場合、年末は超繁忙期なので、毎年恒例で年明けに行われることになっているようだ。
参加費は本人が$5、パートナーは$10で、ドリンク券が一杯ついていて、事前購入が義務付けられていた。
対象者は従業員、それに各1人パートナーを伴って参加することができる。今回の参加者は、だいたい400人弱なのだそうで、参加率の高さに驚いた。
子供禁制
子供(未成年?)の参加は認められていないので、子供のいるスタッフは、ベビーシッター等に子供を預けて、パーティーにやってきているとのことだった。
最初の頃はこの文化差に驚いたけど、考えてみれば、ママやパパだって気分転換が大切なのだ。こういう息抜きできる日があるからこそ、笑顔でまた頑張れると言うものなのかもしれない。
ということで、子供の心配がないので、人々は大いに飲み、踊りまくった。
失態の数々
中には、ハメを外しすぎている人もいた。
アルコールが一律$3(ソフトドリンクは無料)ということで、飲みまくる人たちが当然出てくる。
絡んでくる人、口説いてくる人が出てくるのは当然のこと、中には、失態をしている人もチラホラ。
女性の場合、北米は谷間とヒップで勝負する。細身の人に胸がないのは脂肪が故に仕方ないことだけれど、それでも豊満に見せたいという人も多い。
酔っ払った勢い、若しくは激しく踊ったダンスの勢いで、ドレスが裂けてしまう人が出たり、中には谷間を固定するために張っていたというガムテープのようなものや、ひどい人になると、乳首が飛び出てしまう人もいた。みな見知らぬ白人女性であるが、髪を振り乱し踊るさまを見ると、そこにエロスはなかった。
自分はバイトとして働いていたので、ネタにして絡んでくる女性に、ただひたすらに冗談で返すということを何度か繰り返すのみ。
皆、楽しんでいるようで何よりですな・・・。
ドレスは日本とは違う傾向
あぁ、そうだ。パーティーと言えば、ファッションチェックが楽しい。
ドレスコードがあることもあり、男性は基本的にスーツ。中には、オーダーメイドの素敵な仕立てのスーツで着ていた人もいたけれど、さすがレッドネックカントリー。(差別表現なので普段使ってはいけない。自虐は許されるらしい。Byローカル)
スーツにカウボーイハット姿の男性が数人いたのが、この土地らしいなというところ。彼らは自分がレッドネックであることに、自虐というよりもむしろ、とても誇りに思っている様子。そんな男性らは、カウボーイ的なショートブーツで来ていたりして、(あぁ、安定のカナダのテキサスよねぇ)なんて思ったりして。
一方、女性のドレスアップはやはり目に楽しい。
出席者の殆ど(85%以上?)が白人だということもあり、女性は基本的にボディーラインを前面に出す。
胸で戦う文化なので、出し惜しみ無く出す人が多いのはもちろんのこと、中には叶姉妹だとか、キム・カーダシアンあたりが着そうなドレスのように、おへそまで真ん中が裂けていて、横乳がバッチリと見えるものを着ている人もいた。反対に、股下5センチほどしかないような、キラキラスパンコールドレスみたいなのを着ている人もいたり、背中が思いっきり開いていてお尻の割れ目が見える人もいたりして、目のやり場にやや困る。
が、しかし、ガン見する。
というのも、そういったドレスに身を包む人たちは、この日のためにカラダを仕上げてきている。血の滲むようなワークアウトをして美しいヒップライン(と、人によっては豊胸による豊乳も)を手に入れ、その努力の証を披露する場であるようだ。
彼女らは見られるということに、至上の喜びを感じている人が多い。
トイレ内で見かけた告白
ところで、トイレ内で話が聞こえてきて笑ってしまったが、「ワークアウトが間に合わなかったから、これを履いてきたの」「実は私も・・」などと、ドレスの下を見せあっている女子グループがいた。
お尻パットだった。
韓国女子がここぞという時に履く人がいることは知っていたけど、知識の中のそれとはちがった。
シリコンまで入っている、がっちりタイプのもので、確かに惚れ惚れするような丸みのある美しいヒップラインをしていた。
こういう感じのもの。
お尻にボリュームプラス! シリコンパッド入り ヒップアップ ショーツ カードル (M)
胸だけではなく、お尻にもガッツリパットを入れる時代なのか。しかも、1人はシリコン入りだとな。その衝撃たるや。
しかし、色々お尻パットを検索していたら、だんだんと欲しくなってきてしまったというのはここだけの話。
パーティー用にドレスを買った
自分もパーティーに出かけられることを楽しみにしてて、張り切って日本からドレスまで購入した。
仕立てと生地が良く、日本らしいドレスに飢えていることと、福袋レビューのユーチューブを観すぎたこともあり、いてもたってもいられなくなりポチってしまったのだ。
ドレス一着分の値段でいくつも入っているのは、在庫処分という前提があってもなお、海外在住者にとっては得だ。海外配送の送料(+運が悪いと関税)を払ってでも、現地ドレス一着を買うよりも良いと思った。
不要なドレスが入っていたら、Kijiji(個人売買のサイト)かなんかで売るか、喜んでくれるアジア人の知り合いにプレゼントだ。
買ったのはこういうの。↓
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カナダにはこういうのはありそうでない。
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なお、着衣姿は需要がないと思うので自粛する。
当日は働くことに・・
しかし!だ。
日本からオンラインでドレスを買ったのにもかかわらず、当日にバイトを入れられてしまった。
仕方ない。新人なのでSeniority Level(年功序列(による優先度))が低いのだ。楽しみは先輩方に譲ろう。聞くと、皆「最初の年は私も仕事入れられてたよ」とのことだった。
他にバイトに入っている人を見ると、3年目の人もここではまだまだ新人ということで入っていた。他には、パーティー好きではない人や、お金がほしいから働きたい人なんかも喜んでシフトに入っているようだった。
確かに1月から春頃まで、宴会場は閑散期である。少ない枠の中で、働かせてもらえるというのはありがたいことだ。そう思うことにしよう。うぅ
ヘルプが10人
スタッフが少ないのにゲスト数は多いということで、某高級ホテルから10人のサーバーがヘルプとして宴会場に手伝いに来てくれていた。
当然ながら全員ローカル白人で、そのほとんどが女性。
ここまで白人に囲まれていると、正直、たまに自分も白人であるかのような錯覚を受けることがあるが、現実はもちろん否で、英語にもまだまだ自信がない。
しかし、身内(こちら側)スタッフということで、ローカル女子達に指図をしなければいけないというのは、外国人としては勘弁して欲しいとどうしても感じてしまうところ。だがやるしかない。
余談だが、英語で最も重要なのは「発音」だという結論に辿りつつある。ということで、最近発音を基礎から学び始めている。「聴きやすい」「問題ない」と評価される発音程度ではこの土地では全く足りないので、どうにか「ネイティブレベル」へと少しでも近づけるよう努力する所存。
ディナー
ディナーの内容はバッフェ形式で、いつもの他のファンクション同様に豪華だった。
ローストビーフとポークベリー(豚のお腹部分)をメインとして、様々なものが用意されていた。ラビオリ、オイスター、マッスル(ムール貝?)、エビ、サーモンなどは、内陸地であるこの土地ではシーフードが高いため、人気があるようだった。
他にも、最近はベジタリアンやビーガン食を好む人が増えていることと、様々なアレルギーがある人でも食べられるように、ベジタリアンメニュー、ビーガンメニュー、デイリーフリー(乳製品不使用)、グルテンフリー(小麦粉をはじめとする穀物不使用)なんかも用意されていた。
働いているスタッフももちろん同じ物を食べられる。が、宴会場スタッフということで、普段からわりと食べ慣れているスタッフたちの反応は薄く、意外なことに、スタッフたちの一番人気はポークベリーだった。それをデミグラスソースみたいな濃い味付けのソースで頂く。
私の感想は・・ローストビーフとマッシュポテトの組み合わせがベストだったかな?という感じだけど、この感想はまだ新人ということを表しているそうだ。だんだんと高級食材に飽きて、ベジ食へと変わっていくらしい。
デザートは残念ながら逃してしまった。12種類ものケーキやムースやパイなどに、フルーツが出たのだそう。
ゲストのパートナーや家族たちの評判は上々で、ゲストたちは口々にシェフへの感謝を言葉に表していた。シェフたちも家族らから、”誇りに思うというような目”(日本語何?)で見つめられていたりして、バイトの私でも鼻が高かった。
中には、エグゼクティブシェフとの記念写真をねだる人もいたりして。彼は、よく地元の料理番組なんかに呼ばれるので、ちょっとした有名人であるようだ。
長くなってきてしまった。ゴールがなかなか見えないので、ここらへんで。
パーティー当日はバイトになってしまった。しかし、酔っぱらいに絡まれつつも、楽しい夜になりましたとさ。
ドレスは・・来年にでも使うさ。
ではでは~。
良かったら続き(アナザーストーリー)もあります: