休み時間にラウンジでお茶をしていると、クラスメートの1人に年齢を聞かれた。
カナダで気をつけなければならないトピック
カナダでは気をつけなければならないトピックが沢山ある。
年齢・結婚ステータス・お金に関すること・宗教・政治観などがすぐに頭に浮かぶけど、相手との信頼関係や話の内容などによっても変わってくるので、その辺は臨機応変に対応していく。初対面であれば、限りなくタブーに近い。
(このことについては、数人のカナダ人の先生から語学学校で習った)
ジョブインタビューでこれらのことを相手から聞かれることはないし、もし聞いてくるような会社であれば、こちらから願い下げるべきだ。場合によっては、ハラスメントだとか名誉毀損であると後に問題になることを懸念して、人事の人は慎重に質問を選んでくる。
仕事内容によっては知る必要があることもあり、そういう場合は例外もあるのだろうけど、北米の人は大抵の場合、例えば結婚ステータスを知りたければ、面接時に相手の薬指に指輪が光っているかどうかを見るなどして、聞かずとも判断してくれる。
カナダ人は空気を察する能力が高い。
年齢による言い訳は好まれない
カナダでは年齢は数字でしかないとよく聞く。
年齢を重ねることで物理的にできなくなることはあるものの、言い訳のように「年だから◯◯できない」とネガティブなコメントをする人はウェルカムではない。
「人はいくつになっても挑戦し続けるべきだし、進化し続けるべきだ」というのが、おおよそのカナダ人の考え方であるように私は受け取っている。
イラン人女性に年を聞かれたので答えた
話を戻そう。年齢を聞いてきたのは、クラスメートのイラン人女性。
彼女には好意があるし、カナダ歴も短いことを知っている。
また、「I hope you don't mind asking but...」とかなり丁寧に聞いてきてくれたので、ためらいもなくこちらも答えた。
礼儀正しい人は好きだ。
結果、彼女と私とは年が1つしか違わないことがわかり、「わたしたち、仲良くなれそうね」とお互いに嬉しくなった。
エチオピア人は答えることを一瞬ためらった
ところが、休み時間に彼女はエチオピア人女性にも年齢を聞いた。
エチオピア人女性は現在妊娠中で、年齢が近そうだから、親近感を感じたくて聞いたんだと思う。彼女は国では主席で短大を出ているそうで、確かに、典型的な偏見に満ちたイメージのアフリカ人とは違い、賢く常識のある女性に見える。自分も彼女にはポジティブな印象がある。
しかし、エチオピア人女性は言った。
カナダでは年齢を聞くのは良くないって言うわよ
私はエチオピア人は年齢を気にすることを知っていたし、彼女は嫌味で言ったわけではなかった。
でも、イラン人女性はショックを受けた。
イラン人女性はカナダ歴が短くて知らなかった
イラン人女性はカナダ歴がまだ浅く、カナダの文化を知らなかった。
すぐにエチオピア人に謝ると、彼女は怒ってはおらず、「いいのよ」と言ってすぐに年齢を教えてくれた。
もちろんイラン人女性と私も年齢を言った。
エチオピア人の彼女が
人によっては年齢を言わなかったかも
と言うので、私もあとに続いた。
同じく、だよ。国や文化によっては、年令によって態度を変えるところがある。文化的に年令によって態度を変えなきゃいけないようだけど、私はそれが好きじゃないの。だから、そういう人たちに聞かれたら、私も「年齢はカナダでは質問するべきじゃない」って言うよ。
ごめん。知らなかったの。ナンデって聞いても良い?
私の文化ではないし、あなたたちがそうではないからためらわずに年を答えたけれどね、私が相手よりも年上だとわかったら「コーヒーおごってー」ってなるし、反対に、私がその人よりも年下だったら「自分の意見や文化に従え」って強制してくる態度の人たちもいるから・・。そういう場合、どっちにしても答えると良いことなんてないのよ。
うん、あるね。
エチオピア人には思い当たる節があるようだったけど、イラン人はショックで目を見開いていた。
教えてくれてありがとう。知れてよかったわ。そんなことがあったら私もきっと言いたくなくなっちゃう。
カナダを基準に考える
埋められない文化差はある。でも、ここはカナダなのだから、何かあった場合はいつも「カナダではどうなのか」を基準に考えている。こうすることで、自分の文化を押し付けることもないし、相手の文化に服従させられるなんてことからも逃れられる。
以上、カナダで気をつけなければならないトピックについて書いてみた。