カナダでファイアーバン発生中だけど、気晴らしにロッキー山脈をドライブしてきた。
今年は乾燥している地帯での山火事の被害が酷くて、7月19日だったかな。ついにファイヤーバンというのが出た。
バン(BAN)バン(BAN)バン(BAN)!
バン(BAN)ってのは禁止令で、公的に◯◯をできないようにするみたいな感じ。だから、FIRE BANってのは、火の取扱い禁止令が州や市から公的に出ているといった意味合いになる。
夏はキャンプのハイシーズンで、キャンプや山登り好きの人にとっては待ちに待ったシーズンなのだけど、残念ながら今はキャンプ場などをはじめファイアーバンが出ている場所での火の取扱いは禁止となっている。
禁止されているものと許可されているもの
ファイアー・バンの下で:
ー 既存の火災許可はすべて一時停止されている
ー 新しい火災許可証は発行されていない
禁止されていること
ー キャンプ場、バックカントリーまたはランダムなキャンプ場で火を放つこと
ー チャコールブリケット、七面鳥フライヤー、チキントーチの使用
ー 花火や爆発物の使用
許可されていること
ー ポータブルプロパン火災ピットの使用
ー ガスまたはプロパンストーブ、バーベキューおよびヒーター(触媒/赤外線)の使用
※州や市や地域、または被害状況などによって、多少の違いがあるかもしれません。
去年も森林火災の問題はあったけど、今年は特にひどいような?カナダのロッキー山脈近く(バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州の南東側や世界遺産であるバンフ国立公園のあるアルバータ州の南西)は大変なことになっていて、ファイヤーバンの最新の情報だけに特化したサイトまで出現している。雨が数回降ったことで、バンが出て以来うちの窓から見えていたヤバそうな煙雲も、収まってきたかな?って思っていたけれど、甘かったみたい。現在、うちの地方では窓を開けて喉が痛むほどではなくなったけれど、ロッキー山脈ごく近くの方へ出かける場合は、アップデートに敏感になってこまめなチェックが必要なよう。
バンの出ていない地域で遊ぼう
こんな様子なので、山に近づくのはありえないって思っていたんだけど、夫の同僚のカナダ人らはほぼ気にする様子もなく、毎週のようにガンガン山へ入っていく。私があまり山での遊びを知らないと言うだけで、キャンプ以外にも外で楽しむ場所は沢山あるのだそうだ。それに、全然被害のない地域も多いわけで、初心者の私たちは夫の同僚らのアドバイスに従って、湖やクリーク(小川?)などへはちょくちょく出かけている。ローカルいわく、「火がダメなら、ただ使わなければいいじゃない?」とのことだ。
交通規制や通行禁止道路とかもあるので、ニュースに敏感になる必要はあるけれど、アップデートを気にしつつ、大丈夫な場所で短い夏を楽しもう!というのがこのあたりのローカルの考えなようだ。
ロッキーマウンテン山脈へドライブ
ということで、ファイヤーバンのアップデート何かを見ながら、大丈夫そうな場所をドライブしようということになった。
少し天候が悪いけど、ドライブ道はこんな感じ。
煙雲ではなく雨雲であるように見えた。
さすがロッキーズ(ロッキー山脈)、どの子も背が高いので頂が見えないし、上の方は緑が育たないような高さであるようだ。
でた、クマ出没注意の看板。
本格的な看板もあったけど、写真を取ることに慣れていないので撮り忘れてしまった。
ファイヤーバンの注意喚起を促す張り紙があちらこちらにあった。キャンプ場の入り口などにもこんな感じでテンポラリーの看板が備え付けられていた。
熊についての警告文も。
ここ一帯はバッファローベリーの実があるエリアで、グリズリーベアとブラックベアはこの実が大好物であるそうだ。この実が近くにある事に気づいたら、相当気をつけてというもの。
餌をやらないで、食べ物を残して行かないで、音を常に鳴らしながら歩いて、周りに気をつけてクマのサインに気をつけて、などと書かれている。
下にある写真は、左からバッファローベリーの実、クマの落とし物(フン)、グリズリー・ベア。
腹ペコグリズリーは本気でヤバい。
また少しドライブをして、
綺麗だなって思って車を降りてみると、歩道みたいになっているところがあって、そこにも警告文。
何もない道に、グリズリーベアと ブラックベアの写真があっての警告で、怖さを一層引き立たせるウォーニングだった。
数年前にシリアスな怪我をした人がここで出たんだそうだ。ひー。
警告文には、
”おまえ、クマに出くわす準備はできてんの?” とあった。
何の囲いも一切ない、ただの山道。
素人が安易に入って行ってはいけない雰囲気満載だったので、警告文を読む前に後ずさりして車に戻った。
RPGで言えば、この先にボスの居城がある感満載だった。なんだろう、漂う空気が違うというか。そんな感じ。
他にも、
”ここはクマの国だ”
”クマの世界におまえたちがいることを忘れるな”とか、そんな感じのメッセージがこれでもかと言うほど貼られまくっていて、周りに人がいなかったこともあり、トレイルウォーキングをしようという気にはとてもならなかった。
なお、天候は曇りだけど、森林火災の臭いや風は感じなかった。
絶景スポットすぎたので、遠くから撮ってもらった。なお、数歩先には足を踏み外したらジ・エンドな世界がそこにあった。(谷)
緑の色が鮮やかで綺麗だった。アイフォン優秀。
鹿や鹿の親子には何度も遭遇したけど、運転中だったので写真が取れなかった。道路をスキップみたいな感じで横切ったのには驚いた。
シカちゃん少し眠そうだったな。眠気眼の鹿とか超絶可愛かった。夜行性だからか。
一方こちらは、遭遇した牛。徐行運転だったので、写真が取れた。
牛が10何頭か道路を歩いていた。びっくりしてハザードを付けて徐行運転をしたのだけど、周りのローカルん人たちはびゅんびゅん追い越していったので驚いた。ぶつかったらどうするんだろう。
牛たちが、ちゃんと歩道っぽいところを歩いているのが可愛い。
余談:フロントガラスのヒビ
余談だけど、前のフロントガラスに大きなヒビがあるでしょう?これはこの地方では仕方のないこと。冬の間は道路が凍結するので、融雪剤がいたるところに撒かれているのだけど、高速道路で小石か融雪剤の塊が当たってヒビができてしまった。最初は小さなヒビだったけど、マイナス30度とかにまでなる土地だからかヒビはどんどん育ち、いつの間にかこんな大きさになってしまった。1度修理に出したけど、すぐ2週間後くらいにまた新たなヒビが入ったので、再修理はギブアップした。高級車でもヒビだらけの車はたくさんある。日本では考えられなかったことだ。なお、夫は車を買い替えるまでこのままで過ごす決意の模様。
写真で伝わらないのが残念だけど、とても綺麗だった。
ハンターや本物のカウボーイ+馬がいたりするのを横目に、ドライブは続く。
このあたりはゴールデン・グローブ賞やアカデミー賞を撮ったレオナルド・ディカプリオが主演の映画「レヴェナント(The Revenant)」作品のロケ地であるそうなので、ここかなぁ?という話で盛り上がった。確かに、映画の中にそっくりの場所がでてくる。真偽は不明。
そんな感じの小旅行だった。少し天候が残念だったけど、森林火災の影響もなくのんびりと楽しくドライブできたので嬉しかった。
おまけ
石油を採掘しているところが沢山あった。自動かつ無人で採っていた。
夏休みにカナダのロッキー山脈地方へ来られるという方は、ぜひニュースや宿泊施設などでファイヤーバンや動物情報等のアップデートを確認してから行動して下さい。ご安全に~☆