LIB - Life in Bloom

カナダと日本と韓国と、たまにオーストラリア。人生真っ盛りという意識で生活したい

我が家の冷蔵庫の臭いの破壊力

我が家の冷蔵庫は非常に臭い。もとい、韓国夫の管理する我が家の冷蔵庫は非常に臭く、近隣住民からの苦情を恐れるレベルである。

数種類のキムチをはじめ、生玉ねぎの漬物、生にんにくの漬物、生長ネギの漬物などでほとんどのスペースを専有する。

一度夫が生ニンニクの漬物を買ってきた時、あまりの臭さに吐き気がして、ブチギレ+即廃棄をした時は、しばらく平和が保たれていたけれど、その後、目に見えて夫の元気というか生気?気力?がなくなってきていることに気付いてからは、こちらが我慢することで落ち着いた。

食は文化である。自分は日本人の中でも日本的な食事に苦手なものが多い方だとは思うけど、だからといって、まさか人生で韓国料理に触れる日々が来るとは想像などする由もなかった。

しかし、心の奥底では受け入れを拒むことはできるが、表面上相手の文化を否定するというのは、マルチカルチャーのカナダではご法度である。なので、仕方がない。ウェルカムではないが、こういった面からも、権利については容認しようという結論に至った次第。

 

大学時代に韓国好きの友人Aに食事に誘われ、「韓国料理を食べに行こう」と言われたことがある。なぜ沢山あるチョイスの中から、わざわざ韓国のものを選んだのか理由が全くわからなかった。

渋々ついていくと、汚いドラム缶のようなものの上で、豚肉を焼肉だと言っては焼き、「美味しいでしょう?」と得意気に聞いてくる彼女。韓国料理初体験であった私は、友人Bと共にドン引きした記憶がある。

友人Bはメイドやスタイリスト付きの館に住む社長令嬢であることはさておき、庶民の自分にとっても、青天の霹靂な出来事だった。

韓国は後進国なので、牛などは滅多に手に入らなく、仕方なく豚を牛に見立てて、愛で食らっていると本気で思っていた。

韓国夫と結婚した今でも、豚肉の焼肉なんぞには全く興味がない。というほど、自分は小さな頃から洋食派なのである。(だから、外国暮らしでも平気だという説がある)

 

嗚呼、それなのに、今の冷蔵庫の有様と言ったら。

冷蔵庫の中は地中海やエーゲ海の香りが漂ってきそうな、新鮮なシーフードや採れたての野菜、それに、少しのスイーツやチーズなんかを保存しておきたいのに、現実は真っ赤っ赤。しかも、みずみずしくよく熟れたトマトの甘い香りと色に包まれているのではなく、まるで血祭りかっ!というような刺激の強い激しい赤である。この主張の強さとかクドさって間違いなく韓国ダネ。自分は辛いものが得意ではないこともあり、地獄三景に入れても良いんじゃないかというほどの、地獄の煮窯のような極赤の景色が目の前に広がる。

おまけに、ラーメン用の煮豚でも煮るの?と思うほどの大きなブロックの豚肉が、ででーーんとセンターに腰を下ろしている。豚を食らって豚になる・・・とな。これはもう、笑うしかない。

 

外では洋食系(要するにハンバーガーとか(カナダ人の好みに合わせている模様))が多く、家でホッっとするには小さい頃から慣れ親しんだ食べ物が恋しいと夫。韓国刺激物禁止令を出した頃、夫の身体から生気が日々急速に失われていくのを感じたため、さすがに死なれては困ると思い、韓国料理の保存を許可した。

以降、日々韓国料理のオンパレードである。夫は料理好きで、暇さえあれば喜んで色んな物を作ってくれることはありがたいが、韓国料理ばかりであるため、素直には喜べない。まぁ、私は腹に入れば良い派なので、我慢して食らう。咳き込み、涙目になりながら耐え、ただ無言で口へ運ぶという作業を繰り返すのである。(最近はバイトで洋食が食べられるので少しマシになった)

 

ところが、ついさきほど、冷蔵庫からフルーツを出そうとして冷蔵庫を開けたところ、強烈な臭いにやられて食欲がなくなった。冷蔵庫を開けた途端、中からピンポイントに鼻をライディンで攻撃されたような感覚だ。あれからすでに30分は経っているかと思うが、未だに何も食べる気がおきない。それほどの吐き気をもよおすような刺激臭である。あれが食べ物だとは未だ信じられないよ、夫。

もし、私が自宅で予想外に死ぬことがあったら、それは発酵しすぎたキムチの爆発によるものか、防毒マスクを装備しなかったため、あまりの刺激臭に人体内が急激に腐敗した結果ということになると思う。我が家の冷蔵庫は、私にとっては腐海である。

年末は旅立っていく人が多いのだとか。祖母が旅立ったのもいつかの年末だった。自分自身はまだまだそんな年ではないと思っているが、Who knows? 今月に入り、我が家の冷蔵庫にはなるべく近づかないようにしている。