LIB - Life in Bloom

カナダと日本と韓国と、たまにオーストラリア。人生真っ盛りという意識で生活したい

カナダでロンドンからの洗脳?詐欺?催眠?セミナーに行ってきた 2/2

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なんと、黒人5人が席を立った。

 

(!)

 

主催者:じゃあ、君たち前に出てきてね。

 他にはいない?今すぐこのキットが持って帰れると、周りに差がつけられるぞ。

 

若い白人女性と白人カップルが席を立ち前へ出た。

 

(わお!)

 

 

 

前編:

www.alena-lib.com

 

主催者は彼らを前に立たせ、1人ずつにキットを手渡して「おめでとう!」と言った。

 

違和感 

白人だらけの会場で感じた違和感の1つは、雰囲気に合わない数人の黒人の存在だった。黒人だからでは決してない。肌の色がどうであろうと、インテリジェントな人は風貌だとか雰囲気で何となく感じるものがある。だけど、それにしても、彼らは明らかに場違いな雰囲気の人だった。

要するに、恐らくサクラ。バイトで来ている連中にしか見えなかった。

数人の白人の方々は本物だと思うけど。

 つまり、白人らは罠にハマったのだ。

 

異様 

キットを受け取った彼らは、会場の横の方へ移動を促された。すると沢山の手下たちがどこからともなく現れて、商談が始まった。クレジットカードを切ったりしているのだろう。

彼らの商談のような声が聞こえる中、彼の話は続けられた。それもまた異様な光景。

 主催者の男性は、誘導を楽しんでいるように見えた。そりゃあそうよね。今回の無料セミナーは、死へのいざないの第一歩でしか無いのだろう。参加者の顔がドルマークに見えているのかもしれないな。

 

帰りたいのに帰れない 

結局物を売りたいのか・・という雰囲気が会場内に漂った。数人のキャリア系の女性が席を立ち会場から出ていった。老紳士の男性も数人出ていった。私も出て行きたい。

だけど、残念ながらほぼ端に座らされたこともあり、非常に出て行きづらい位置にいる。しかも壁側はブロックされている。壁側の通路が意図的になくされていて、容易には途中退席できないようになっていた。また、参加者の座る並んだ椅子の後ろには、商談用の大きな机が置かれていた。明らかに、簡単には出ていけないようにするための策だった。さらに悪いことに、自分は前方に座っていたため、右側の参加者席ブロックと左側の参加者席ブロックを隔てる、真ん中の花道状態の道を歩いて抜けていくのにはかなりの距離があった。ジロジロ見られることを思うと、自分の位置からの途中退席はほぼ断念せざるを得なかった。勘弁してよ。

 

凍死しそう

それにしても、会場内がめちゃくちゃ寒いんだ。判断力を鈍らせるためにわざとなのだろうけど、ここは北極かなんかか?という程だった。コートの下はニットのカーディガン。おまけにストールを首にぐるぐる巻きにして、口まで隠れるようにしてるんだぞ。半袖で来てしまった人は本気で後悔していることだろう。

って、オタク、国によっては設定温度で訴えられるからねっ!カナダでよかったな!

明日、風邪ひきほぼ決定だわ。

とにかく尋常じゃない寒さだった。凍えて死にそうだった。あぁ、そうか。凍死するかしないかの瀬戸際に陥ると、人は一筋の夢を見るとかいうような話を映画かなんかで観たのを思い出した。彼はその状態を作ろうとしているんだな。ますます怖い男だ。

 

意識が朦朧としていく・・ 

意識が朦朧としていくほどの寒さの中、話はお金のことだけに焦点が定まっていた。いよいよ男が本気を出してきた。

いかに儲けられるか、そのためにはこの3日間のセミナーに参加することがいかに大切か、後に簡単にお金を回収できる素晴らしい投資なのだということを。

 

不思議だ。段々と周りの購買意欲が高まっている雰囲気を感じだ。一方、自分は聞きなれない早口のイギリス英語を聞くのに飽きてきていた。集中力がプツリと切れて以来、もらったメモ帳に絵を描いて遊び始めていたけど、それがかえって良かったのかもしれない。なんだか明らかな周りとの温度差を感じるぞ。大事なところを聴き逃したんだろうか。レポーターとしては確実に失格だけど、どうもこの催眠商法には勝てそうな気がしてきた。うし。

 

さて、おいくら 

主催者はさらに話を続ける。3日間のセミナーの素晴らしさを。特典の価値を。

で、どこまで値段下がんの?って、自分は予想をはじめた。絶対割引するだろうって思ったから。

$897? $797? 私なら$197でもやらないけどさ。

って考えたら、一般的には$397あたりが妥当か。

さぁ、来るか。

来るか、来るか$397。

それともこないのか~!?

 

主催者:

さて、気になる3日間の講義は $997!

家での学習キットとパソコンが入るバッグ $997

僕からの個人コーチングセッション $997

オンライントレーニング $997

合計して $3,988 

の、ところを!何と特別に今日は 全部で$997

だけじゃなくて、何と何とーーー特別に$497

 

TODAY ONLY!!!

 

 

こなかったーーーー!私の予想は外れた。

$497かぁ~。それはまだ高いだろうなぁ~なんて思っていたけど、そんな感想を持つ自分は少数派であったようで、会場内はざわめいていた。いや、少々沸き立っていた。

どうも、$500割引というのが強烈な印象を与えたようだ。確かにパワーのあるキリの良い数字である。

 

主催者:

さぁ。今日だけ。今日だけ特別に$497ですよ。この機会をぜひお見逃しなく。今すぐあちらでお申し込み下さい。これを逃すだなんて、メンタルプロブレムがあるとしか思えないです。ぜひとも正しい判断をしていってください。

 

わお。じゃあ、私はメンヘラかいな。言い切るなんて、すごいな。この人。

 

セミナー終了 

これで全てのセミナーが終わった。まさかあんなことまで言われて、申し込んでいく人は少ないだろうと思っていたら、すぐ横の商談テーブルの前に長蛇の列が出来ていた。おじいちゃんもお姉様方も、笑顔でクレジットカードを手にして並んでいる。

 異様だ。異常だ。異世界だ。

 

出口からすんなり出ていけない

出口まで続く道は細く出づらい作りになっていた。商談用の机がわざと通り抜けにくいように配置されていて、その細い通路にはさらなるブロックをすべく、数人の手下が待ち構えている。

あぁ、この敵を1つずつやっつけていかないと、フリーダムは手にはいらないのか。

実世界はゲームよりも奇なり。

強力冷房で冷凍される寸前までHPを削られたので、もう戦う気力は残っていないんだけど・・。ってこれもまた奴らの策。つくづく恐ろしい集団だ。

退場しようとする白人たちは「なぜ買わないの?」「今日を逃すと後悔するよ」などと声をかけられまくっていて、振り切るのが大変そうだった。こういう時、明らかなマイノリティーは楽だ。

無敵スターを手に入れたかの如く、ひたすらスキル「逃げる」を使って、人並みをかき分けていく。 

必殺技は、「ワタシ、エイゴ ワカリマテーーーン(困り顔)

これで周りの敵は混乱し、40%の確率で1ターンは相手の動きが止まる。もしまわりこまれてしまっても、一瞬のスキを突いて、さらに逃げる。これを繰り返す。

 

解放 

結果的に恐ろしいセミナーに参加してしまったけど、スキルがうまく発動してくれたお陰で、命からがらながらも、無事に逃げ出すことに成功した。こうして私は悪の手から解放された。

遠くまで出かけていったのに、無駄な時間を過ごしてしまったと一瞬後悔した。でも、考え方を変えれば、今後話のネタになりそうだわ。

ところで、学校の先生に「セミナーどうだった?」と聞かれたので正直に答えたところ、「このセミナーをプレゼンのトピックにして、ぜひクラスのみんなに体験談をシェアしてほしい」だなんてリクエストをもらった。え、いいの?

じゃあ、プレゼンの仮タイトルは『ロンドンからやってきた「催眠詐欺セミナー」潜入体験レポ』にでもしようかな。そんな感じのふざけたタイトルで、楽しくプレゼンしようと思う。